
法華原 華庭園
枝垂れ桜を守る会
地域ブランディング
2017
福岡県うきは市福富地区に位置する霊地「法華原」。
ここに1本の枝垂れ桜があり、毎年早春に見事に咲き誇ります。しかしながら一部の人にしか知られておらず、鬱蒼とした原生林に囲まれて咲く無名の桜でした。
ここを観光名所にしたいと有志が集まり、助成金を活用した地域ブランディング案件として相談が持ち込まれ、企画がスタートしました。

Photo by @nakazono_k

私たちが重視したことは場所としての本質です。
助成金を活用した多くのブランディングは、本質と関係のない広告代理店的なテーマを与えられ、一時的なブームのあとは継続されず衰退していく例が数多く見受けられます。
法華原の本質は霊地であり、そこに相応しいブランディングが必要だと考えました。
そこで私たちは、佐賀の「御船山楽園」を参考に、四季折々の華が咲き一年を通して見どころのある庭園としての成立を目指しました。

企画においてはまず、企画に携わる人達の媒体としてロゴを制作しました。これによってプロジェクトが実体化し、プロジェクトの外殻が形づくられました。ロゴはアイコンであり「旗」となります。
ロゴを制作したことによって更にプロジェクトに賛同する有志が増えて行きました。ロゴは法華経の「法華曼荼羅」と「花」を図案化したものです。




一年を通して見どころがあるよう植物のラインナップと植栽されるエリアが決められました。加えて、各エリアに役割を与え、自立して運営できる体制づくりを進めて行きました。こうしてプロジェクト全体像が形づくられ、実際の庭園建設工事が始まりました。
工事は無事に完了し、「法華原 華庭園」として開園。
現在はうきは市におけるひとつのランドマークとして地域内外の方々に親しまれています。予算の都合上、開園時には最低限の植栽しか叶いませんでしたが、現在も植栽の寄付や有志の管理によって庭園は成長を続けています。



CL.
CD.
AD.
C.
D.
Architect.
枝垂れ桜を守る会
石井琢磨
石井琢磨
石井琢磨
石井琢磨
山方章二、石井琢磨